関口知宏の中国鉄道大紀行①~④(徳間書店)

NHKの大型紀行番組「関口知宏の中国鉄道大紀行」を毎回欠かさず見ました。中国人の私にとっても、懐かしい画面もありましたが、新鮮で面白い画面のほうが圧倒的に多かったのです。中国の南から北まで全長36,000㎞を走破したこの鉄道の旅は、中国の田園風景、本場の地方料理、少数民族の多様な独自文化などをたっぷり見せてくれる旅です。関口さんと町や列車内で出会う人々との交流を見ると心温まります。
この単行本はその旅先での出来事を詳細に記録したものです。特におすすめするのは関口さんの書き下ろした絵日記と写真です。テレビでは一瞬しか見られない場面は、この絵日記と写真でゆっくり眺めることができ、中国鉄道の醍醐味を存分に味わえることができます。そして、絵日記には、各地の中国人と交わした中国語や名勝地の中国語の説明文も多く書き記されています。なかなか奥深い話ばかりです。ちなみに、関口さんの中国語は旅が終わるぐらいにはほんとうに上手になったと思います。旅は言葉を上手にするものですね。中国語に関心のあるみなさんも、中国語を使って広大な中国大陸を旅しましょう。