新しい社会を生きる

解説

 スタンダード6が述べているのは,Society 5.0において,幅広い分野や考え方を俯瞰して異分野をつなげる力と新たな物事にチャレンジするマインドを備え,多様な他者との協働により未来の社会的課題を解決に導くための能力のことである。Society5.0では,サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより,経済発展と社会的課題の解決を両立する,人間中心の社会が築かれるとされている。しかしながら,そのような社会ではロボットが単純労働を奪い,人工知能(AI)がホワイトカラーの仕事を奪うかもしれない。サイバー空間とフィジカル空間の区別が難しくなり,人類が全く体験したことのない新たな問題が出現してくることも予想される。

 このような時代に備えて,情報を論理的に分析すると同時に,論理を超越した視点たとえば審美的視点やデザイン思考の視点から分析し,社会のニーズを消費者の立場から把握して問題点を発見・定義し,解決策を提示して行動を起こす能力が求められる。情報通信技術やAIを積極的に活用するための知識も必要である。

 スタンダード6は,未来社会において活躍するための基礎となる広範な教養を養い,文理融合の知識をもって俯瞰的に課題を捉え,多様な専門知をつなげて解決へ導くための基礎能力の学修を目指すものである。

具体的な科目構成

  • インテグレーテッド科学
  • AI入門
  • 情報の科学
  • デザイン思考入門
  • 論理学と数学の基礎

各科目で使用するテキスト(学内者限定)と科目の説明は以下のURLから閲覧してください。

http://ilas.w3.kanazawa-u.ac.jp/students/subject/gs-2/gs_text/#standard6