くらべて学ぶスペイン語(福嶌教隆著、朝日出版社)

スペイン語は、スペインやラテンアメリカを中心に話されている言語です。同じスペイン語でありながら地域ごとの個性が主張され、それがまたその国の魅力につながっています。本書はそのようなスペイン語の地域性に注目し、スペインとラテンアメリカの発音、語彙、文法などの違いを比べつつ実用的な会話を学べるように工夫された教材です。
スペインでは“Como agua de mayo”を「タイミングが良い」という意味で使いますが、これはスペイン人にとって大事な麦の成長に五月の雨が欠かせないことからきています。気候の違うラテンアメリカではあまり耳にしません。このように本書は風土に根ざした表現や生活文化とともに会話を紹介しているので、楽しみながらセンテンスパターンの引き出しを増やせるのではないでしょうか。