自己を知り、自己を鍛える
解説
スタンダード2が述べているのは、まず自己の限界を知ることによって自己を知る能力、つまり心と身体の両面における自己のアイデンティティを知る能力のことである。しかし、この能力は直ちに、自己の限界を乗り越えるための人間力を常に高めていくことも要請する。自己が何であるかは、自己の内面をただ見つめるだけでは知ることはできない。スタンダード1で言う「状況」を含めて、自分の具体的なあり方を通してしか、自己が何であるかはとらえられない。
自己の具体的な姿は自らの限界をも示す。多様な知的・身体的能力がそれぞれに限界づけられた結果として出現する「形」が、その人の個性(アイデンティティ)であるとも言えよう。したがって、自己を知ることは自分の限界を知ることに他ならず、それゆえここから、「自分の限界内に留まり、現状に安住しようとする」者と「自分の限界に挑戦し、自分を高めていこうとする」者の違いが出てくる。
スタンダード2は、各人各様の状態に応じて「常に自己を高みへと引き上げていこう」とする人間力を、学士レベルの到達度において学生が培っていくことを意味する。
具体的な科目構成
- 哲学(自我論)
- パーソナリティ心理学
- グローバル時代の文学
- 健康科学
- 細胞・分子生物学
- エクササイズ&スポーツ 実技
各科目で使用するテキスト(学内者限定)と科目の説明は以下のURLから閲覧してください。
http://ilas.w3.kanazawa-u.ac.jp/students/subject/gs-2/gs_text/#standard2